「小公女」(フランシス・ホジソン・バーネット)の読書感想文 書き方の例文2264字

 

読書感想文
「小公女」(フランシス・ホジソン・バーネット)
※2264文字※

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私が好きな本の一冊に挙げるのは、フランシス・ホジソン・バーネットの「小公女」だ。

この本の主人公はセーラ・クルーという女の子だ。物語の始まりはインドだが、舞台のほとんどはイギリスのロンドンにあるミンチン女子学院という学校である。

彼女の家族は父だけだ。裕福な家庭で、使用人を大勢雇い、自分達の身の回りの事を任せる生活をしていた。

セーラは頭が良く、自国の英語の他にヒンドゥー語やフランス語も話す事が出来るスーパーガールだ。父親とはめったに喧嘩をする事がなく、いつも仲が良い。本を読めば読むほど私の家とは大違いだと思ったが、それだけにとても新鮮だった。

物心ついた時から使用人たちにかしずかれ、「お嬢様」と呼ばれる。

朝は使用人が起こしてくれ、洗顔から身支度、朝食作りまで全ての事をやってくれる。

そんな生活を一度で良いからしてみたい。

そう思った事は何度かあったが、現実を考えるとそのような生活は無理だと分かっていたので、最初本を読む前はセーラと一緒に体験するつもりだった。

この本の中で一番なりたい登場人物は、もちろん主人公のセーラ・クルーだが、勉強が好きで三か国語が話せて優しい性格だという所を考えると、そのつもりになるのは難しい。

どちらかと言うと、使用人のベッキーや級友のアーメンガード・セントジョンという少女に親しみを感じたので、途中からはそれらの登場人物の立場になって読み進める事にした。

セーラは7歳だが、自分が本当にしたい事は何なのか良く分かっていた。

彼女は自分のためというより、困っている人や愛する人のために何をすれば役に立つのか考えて行動している。

つらい事があってもめったに弱音を吐く事がない。愛する父親や友人達に心配をかけないように、辛い事があっても心の中にとどめているのだろう。

もしも私が同じ立場だったら本当に苦しい時に誰にも話せないのは辛いので、セーラが少女でありながら大人のように見えた。

彼女のもう一つの美点は、その想像力だ。

ロンドンのミンチン女子学院に来る前から物語を作るのが好きだったが、学院に来てからは
アーメンガードや小さなロッティ・レイに自分が想像した事や、物語を話して聞かせるのも好きだった。

想像力がある人は他人の痛みを自分の事のように感じる事が出来るが、彼女もそんな人間の一人だ。想像力がなければ、他人の気持ちを汲み取る事が出来ないだろう。

ミンチン女子学院には意地が悪いラヴィニアという少女がいた。

彼女は自分の家庭が裕福だという事を鼻にかけていて、物覚えの悪いアーメンガードをたびたび笑い者にしていたが、特別寄宿生のセーラの事も良く思っていなかった。

セーラが学院に入学した時から態度が悪かったが、アーメンガードをいじめているのを見かねたセーラが注意した時に公女様だと思うきっかけを与えたのは、その時のやり取りがきっかけである。

セーラが10歳の時に父がダイヤモンド鉱山の事業を失敗して破産したばかりか病気で死んだ
という知らせを受け、彼女が屋根裏の使用人にされた時はそれまで以上にばかにするようになったが、ますます公女様を意識して行動するようになった。

級友たちから人気があったセーラだが、ミンチン女史の言いつけで生徒たちは彼女に近寄る事も出来なくなった。

この物語で一番印象に残ったのは、「わたくしは、他の者にはなるまいと思っていました」というセーラの言葉である。

どんなにひどい目に遭わされても、公女様のようにふるまうセーラ。

街にお使いに出された時に小さい男の子に乞食と間違えられ、恵んでくれた小銭でパンを買いに行った場面が心に残っているが、その時にとった行動がこの言葉通りである。

パン屋さんのおかみさんはセーラがパンを買う時に余分におまけしてくれたのだが、自分の分は一個だけにして、残りのパンを全部浮浪児にあげた所は感動した。

セーラは食事の時はいつも使用人達の一番後で、少ない残り物を食べる生活をしていた。

朝から夜遅くまできつい仕事をさせられていたので、どんなにかお腹がすいていただろう。

私だったら浮浪児にパンをあげられるかどうか分からないが、セーラは小公女にふさわしい行動をとる事で、自分が後悔しない生き方をしていた。

セーラはある時偶然にも、学院の隣にある屋敷の主人が父親の親友だという事が分かった。

彼はトム・カリスフォードといってセーラの父と一緒にダイヤモンド鉱山の事業を展開していたが、熱病にかかり山から遠のいていた。

その後事業が成功したことが分かったため、財産を渡すためにセーラを探していたが、運が良く見つかったのである。

セーラは引き取られる事になり、以前と同じように裕福な暮らしに戻ったが、苦しい時にパンを余分におまけしてくれたパン屋さんを忘れる事はなかった。

彼女はパン屋さんのおかみさんに、自分と同じようにパンを買えない貧しい人にパンを恵む代わりに、毎月その代金の支払いをさせてくれるように頼みに行く。

読めば読むほどセーラを応援したくなる本だ。

私はベッキーやアーメンガードのつもりになって読んだが、彼女のようになれたら本当の意味で豊かになると思う。

セーラは小さい時からぶれない生き方をしていたが、なかなか出来る事ではない。

彼女の考え方を取り入れて行動すれば誰もが公女様になれるし、少しでもそれにふさわしくなれるに違いない。

「小公女」はなりたい自分を考えながら行動する良いきっかけになった。

どんな道に進んでも、自分や親しい人が喜ぶ事を忘れないようにすると後悔しない。

そんなメッセージを感じられる本である。

 

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