「阪急電車」読書感想文の書き方の例文2000字

※2008文字

「阪急電車」(有川浩)を読んでの感想

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阪急電車は有川浩さんの小説です。
映画化もされた非常に話題の作品です。
私がこの作品に興味を持ったのは自分自身がこの映画の舞台となっている
阪急今津線沿いに住んでいるからです。
私がこの地域に住むようになって20年近くになりますが、まさか小説の舞台に
なるとは思ってもいませんでした。
昔から有川浩さんの小説は読んでいましたが非常に身近な話題が多く親近感を
持つ内容が多いのが特徴です。
そんな中でまさか阪急電車と言う小説が出るとは思ってもいませんでした。

また、この小説が映画化されたときには本当に嬉しかったです。
なんといっても撮影の舞台が私の知っている場所ばかりなのですから。
実際に映画の撮影現場に出くわしたこともあります。
俳優さんが自分が住んでいる沿線で映画の撮影をしていると思うと本当に
嬉しくなりました。

さて、小説の話に戻りたいと思います。
この作品の舞台となっているのは阪急電車の中でも西宮北口から宝塚に至る沿線
になります。
そこには主人公がいるわけではなくいくつかの人間の風景が描かれることになって
います。
そしてその人間模様の中に阪急沿線の駅がちりばめられているわけです。
私もいろいろな小説を読んできましたがこういった小説は初めての小説になりました。
いくつかの人間模様がありますがそれぞれに短編小説を構成していて
そこに阪急の駅があるわけです。
阪急電車に登場する人物はいたって普通の人々です。
大学に入学してばかりで恋人関係に発展できるかどうかの若者。
恋人に振られてしまいこれからの人生を迷っているお姉さん。
さらには電車のマナーについてどうしても許せないと思ってしまう初老の女性。
どれをとっても、あなたの周りにいませんか。
私が有川さんの小説に魅力を感じるのは、こうした日常的な風景があるからなのです。
そしてこうした3組の若者たちのそして大人のストーリーが阪急電車を通じて
交わることになります。

まず学生の恋についてです。
不器用な男性と女性が阪急電車の中で出会い、恋に落ちるまでを描いています。
私も阪急電車にほぼ毎日乗っていますが、このような微笑ましい風景は毎日
見かけることになっています。
自分の若い頃を思い出して、阪急電車が恋の舞台になっていることを非常に
嬉しく思ってしまいます。
それも小説の中で同じように描かれると言うのは非常に嬉しいものです。

次に恋人に振られて阪急電車の中でさまよっている女性の話です。
さすがにこのような風景は私は見かける事はありませんが、この阪急電車に
乗りながらも同じような悩みを持っている女性は間違いなく存在するはずです。
そんな女性を有川さんはいい意味でも悪い意味でも生き生きと阪急電車を通じて
描いてくれました。
もちろん実在でこれほどの描写を描ききるのは非常に難しいと思います。
有川さんご本人が阪急電車に乗っていておそらくこのような苦しみを持った女性を
見かけたのではないでしょうか。

そして、最後に登場するのが孫を連れた初老の女性です。
この女性には阪急電車にマナーの悪い中年の女性たちの姿が不快に見えて仕方
ありません。も
ちろん、私も阪急電車によく乗りますがどちらかと言うと学の言い方が多いので
作品の中で描写されるような女性は少ないと考えていいと思います。
しかしこの初老の女性にとってマナーの悪い女性たちは許されるものではなかった
のです。
何気なく女性たちに注意をするこの初老の女性の勇気には、小説を読みながらも
感嘆の声をあげてしまいました。
こうして3つの阪急電車にまつわる物語が描かれていますが、この3つの物語が
交錯する場面も出てきます。
本当に素朴な触れ合いになるわけですが、日常的に阪急電車を利用している
人間にとっては本当にありそうでなさそうで興味をそそられることになります。
それぞれの物語は日常のありきたりなものですが、ピックアップされることで
人間模様が非常にうまく描かれるのは有川さんの力だと思われます。
阪急電車に描かれる西宮北口から宝塚までの時間は約20分です。
この20分の間に様々な人間模様を描ききった有川さんの力は本当に感服すべき
ところです。
改めて自分自身でこの沿線に乗ってみて、多くの人々がそれぞれの事情を抱えて、
人生を送っているのだなと改めてつくづく感じることになりました。

それとともに、自分だけがいろいろな悩みを抱えているのではなく、
同じ阪急電車に乗っている人々が私と同じように悩みを抱えながら人生を送っている
ことを考えると少し勇気を与えられた気がします。
きっと同じような思いを持ちながら、小説を読んでいるのは私だけではないでしょう。

以上のように日常の生活の中に人間模様を描く有川さんの作品は他にもたくさん
あります。
阪急電車だけではなく有川さん独特の感覚でいろいろな舞台で人間模様を描き
きって欲しいと思います。
ありきたりな風景にこそ人間模様が描かれるというのが有川さんの小説を
読んでいるとよくわかります。