「三匹のおっさん」読書感想文の書き方の例文2000字

※2004文字

「三匹のおっさん」(有川浩)を読んでの感想

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有川浩さんはとにかく、一般的な事象や出来事、社会的にちょっと
面白いところに目を付けた身近な小説が多いことが特徴だと思います。
「フリーター家を買う」「阪急電車」といった代表作を見ても
みなさんお分かりだと思います。
そして、同じようなテーマで書かれた作品が三匹のおっさんです。
わかりやすくいうと団塊世代に入った60代の元悪ガキが地元に潜む課題や
社会的な問題を解決するという勧善懲悪の短編集という表現になるのでしょうか。
この作品を読んで、過去から似たような展開があったなあ、見たことがある
ような小説だなあとお感じになった方もいるかもしれません。
そうです。
あのズッコケ三人組が大人になって、さらに段階の世代に入ってくると
こういった形になるのではないかと思うわけです。
しかし、ズッコケ三人組と大きく異なるのはあくまでも三匹のおっさんは
地元を守る自警団の役割があるのです。
そこにミステリーや謎解き、大きな殺人事件などは存在しません。
あくまでも地元の町で起こるちょっとした事件をこの団塊世代のおじさんたちが
解決するというものです。
しかし、この小説には本当に愛着を感じてしまうのはなぜでしょうか。
それはとにかくいつも身の回りでおこっていそうな現代社会のちょっとした
人間関係のトラブルがほとんどだからだとわたしは自分なりに分析しています。
公園の落書き、ゴミ捨てのひどいさま、お年寄りをだます詐欺行為。
決して大きな事件ではありませんがこうした事件は残念ながら身の回りに
あふれているのが現実です。

そして、こうした問題は警察沙汰になるわけでもなく、どこかよそよそしい
世の中においては放置され続けてるというのが現実です。
自分自身でも覚えがありますが「見て見ぬふり」、みなさん、やったことは
ありませんか。
こうしたちょっとした他人事になっている今の世の中を正していこうというのが
三匹のおっさんなのです。

例えば、たばこの吸い殻を道端にぽいっと捨ててしまう人を見て注意しようと
思ってもなかなかでkませんよね。
また、犬の糞を片付けずにそのまま放置してしまうマナーの悪い大人、
そして子供が悪さをしているにもかかわらず、注意しようともしない大人。
この他人ごとになっている社会に皆がおかしいと思いながらもそのままに
なっていること自体が大きな問題なのです。
そして、この作品が気分爽快になる理由はそれだけではありません。
なんといっても、今一番元気な団塊世代が、まだまだ現役だと言わんばかりに
活躍するところが魅力になっているのです。
ひところに比べると団塊世代もあまり、騒がれなくなりました。
それとともに前述のような他人ごとになりがちな団塊世代も増えてきたように
思います。
こうした団塊世代の一時の勢いのなさを感じたかのような有川浩さんの
作品の中での大活躍。
きっと、こうした社会背景を踏まえた上で、有川浩さんは三匹のおっさんという
ヒーローを現代に生み出したのだと思います。

さらにこのおっさんたちが好感を持てるのは、もと剣道場の主、
居酒屋を営む主、妻に先立たれて娘を必死に育てるおじさんという何とも
どこにでも存在しそうなおじさんたちが主役だからです。
みなさんのまわりにもきっといますよね。

そして、以前はもっと元気だったのに最近はおとなしくなったなあと
思う方々も多いのではないでしょうか。
有川浩さんは他人事になりがちな社会に対する警告をこの作品で
訴えるとともに、もっと団塊の世代にがんばれということをメッセージとして
伝えたかったのではないでしょうか。
以上が私がこの作品を読んでいて感じた爽快感の理由と有川浩さんの
メッセージの想定です。
この作品は非常に好評だったようで「続・三匹のおっさん」も発刊されました。
基本手金には短編として町のトラブルを解決していく形式なので、
これからも継続して作品を連載してほしいと切に願います。

そして、この作品を読む方々には今の社会の課題を素直に考えてもらい、
勇気をもって、団塊の世代に任せず、若い世代も間違ったことは間違って
おるとしっかりだれにでもいいあえる社会を目指していきたいと思いませんか。
それができてこそ、この殺伐として時代もかわっていくことになり、
三匹のおっさんという現代が生み出したヒーローも必要なくなる時になる
わけです。
この作品を描いた有川浩さんも可能であれば、こうした三匹のおっさんの
ような団塊の世代のおしりをたたいた無理やりヒーローの存在は必要ないと
考えているのではないでしょうか。
これからも、有川浩さんはこうしたちょっとした身の回りの社会的課題に
対して自分なりのブラックユーモアを込めた作品を多く生んだしてくれると
思います。
そしてこのようなメッセージを読み取っていくことも読者としては非常に
面白いものです。
なんにせよ、今は三匹のおっさんの続編を有川浩さんが描いてくれることを
願ってやみません。本当面白い作品だと思います。