「壬生義士伝」読書感想文の書き方の例文1200字

※1340文字

「壬生義士伝」(浅田次郎)を読んでの感想

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浅田次郎氏といえば高倉健が演じた映画の「鉄道員」(ぽっぽや)
が有名ですが、このように歴史小説をはじめ幅広いジャンルの作品を
残していますが、この壬生義士伝を含めて感動と感涙を与えてくれる
数少ない独特の作風をもっている作家で、私も大好きな作家の1人です。

そしてこの壬生義士伝は映画にもなった評判の歴史小説であり、作風
として映画でも観られるように物語の手法として、ストーリーの内容
や結果、即ち導入部がラストシーンに繋がっているのが特徴でもある
のです。 
つまり、ある老人が子供を背負って町の小さな診療所にやってくる
シーンで、つまり江戸末期の動乱も終わり、時代は新しく展開されて
明治の御代となった後の話から始まるのです。

其の老人というのは元・新撰組隊士・斎藤一であり、間もなく閉店
する小さな診療所の相手をするのは、この物語の主人公でもある、
かっての新撰組壬生狼士の吉村貫一郎の友人であった大野千秋であった。

老人がこの診療所で見たのは、一枚の古びた写真立であり、この写真
に写っていた人物こそ、老人のよく知る人物、新撰組の同僚、後輩で、
人のいい吉村貫一郎であり、この物語の主人公であったのです。

そして、この物語は実はここからストーリーが展開するのです。
この物語は浅田次郎による日本の歴史小説・「壬生義士伝」は、
実は東北の一藩である南部地方 (岩手県)盛岡藩の脱藩浪士で
新選組隊士の吉村貫一郎を題材とした時代小説なのです。
新撰組と言えば、隊長の近藤勇や副隊長の土方歳三、其の他にも
剣の使い手である錚々たるメンバーがおりますが、作家の浅田次郎氏は
この名も無い故郷ばかりを見つめている盛岡藩の脱藩浪士で普通の
下っ端の新選組隊士が主人公になっているところが面白く、読むもの
を気安くさせて点でもあるのです。

其の吉村貫一郎は藩のため家族の為に脱藩して京へ出て新選組の隊士
になるが、主たる目的は大儀である京の町や幕府を守るというより、
家族のためにお金を稼ぐ為であり、人呼んで出稼ぎ浪人などと呼ばれて
いたのです。
それでも最後は、吉村貫一郎は家族への愛と仲間達への義理とを貫き通し、
戊辰戦争の犠牲となって死んでゆくのです。

この時の吉村貫一郎役の最後のシーンが中々圧巻で、お涙頂戴と言う場面
でもあるのです。
因みに、新撰組壬生浪士で吉村貫一郎の先輩でもあり友人でもあった
斎藤一は勿論、実在の人物で、数年たって冒頭のシーンに繋がってゆくのです。
其の後の彼は会津藩では新政府軍と戦い、敗戦では会津藩とともに、
斗南(となみ)藩士として下北半島へ赴いているし、更に、其の後は
明治新政府の重要人物として活躍するのです。

因みに、吉村貫一郎出身の南部藩(なんぶはん)というのは現在の
岩手県盛岡周辺地域になりますが、この名称は南部・北部といった
地理的な呼び名ではなく、南部氏という外様大名をを指しています。
実際には現在の岩手県北上市から青森県下北半島を領有した広大な
地域を有した大名でした。

そして、幕末に実際に盛岡南部藩を脱藩した人々もいたようですが、
現実は藩のバックアップも無く、豪商や有力者とのコネも無いため、
当てになるのは己の身体と才覚のみであり、その結果は哀れな末路や
悲劇に見舞われた浪士たちが多かったとされています。