「沈まぬ太陽」(山崎豊子)読書感想文の書き方の例文1200字

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「沈まぬ太陽」(山崎豊子)読書感想文の書き方の例文1200字

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わたしが今回取り上げたいのは山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」です。様々な社会問題を山崎豊子さんご本人が取材に取材を重ねたうえでドキュメントをベースにいつも長編小説のフィクションの世界に昇華させていくという流れになっているのですが、この作品については私自身が作品のもととなる事故を記憶にとどまる時期だったことから特に印象に残っています。
[br num=”1″] 記憶にある方も多いでしょう。作品の中心になっているのはJALの御巣鷹山のジャンボ墜落事故です。
そこに事故にあたっての補償問題、主役となる恩地の組合、そして会社人生を重ね合わせて物語は進んでいきます。ほかの作品も同様、山崎豊子さんの作品についてはそのリアルな描写や物語の展開がどれだけすばらしいことかと感心してしまいます。
[br num=”1″] もちろん、この沈まぬ太陽に関しても同様です。墜落事故にあたってのその描写や事故被害者への補償問題などどこまでがフィクションでどこまでがノンフィクションかがわからなくなるほどです。
[br num=”1″] さあ、そしてお話は物語の主人公である恩地にうつりましょう。
一言でいえば、これほど意志の強い企業人がいるのでしょうかというのがわたしの最初の印象です。労働組合という立場から墜落事故の真相を会社側にしっかり解明するように訴える姿、逆にその姿勢を会社側から疎まれて、世界の僻地に異動させられても、その場所で自分自身の役割をしっかり果たそうとする姿勢には同じ企業人として頭が下がる思いです。
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そして、忘れてはならないのがそんな彼をいつも支え続けた妻の存在。その妻の存在があったからこそ、父の姿を認められなかった子供たちも次第に理解を示していったのではないかと思います。
[br num=”1″] 翻って、いまこうした事故が起こった際に、自分の勤める会社をこれだけ追及して、正しい方向へ導こうとする人間がどれだけいるでしょうか。もちろん、企業のトップであれば、当たり前のことかもしれません。しかいながら、あくまでも自分自身が雇われているとなれば、これだけ強い意志をもって会社側を考えようによっては批判しようとすることは現実的ではないでしょう。もちろん、恩地のような会社側からの報復行為を受けても致し方ないといえます。
[br num=”1″] この山崎豊子さんが取り上げた墜落事故からすでに30年以上がたとうとしています。
これ以降もさまざまな航空機事故が発生しており、その原因究明と補償問題はいつも問題になっています。飛行機の墜落する割合はお年寄りがお風呂でおぼれる割合よりも低いと聞いたことがあります。それくらい安全だということはわかっていても、実際にその事故にあってしまえば、それがその人にとってはすべてになるわけです。
[br num=”1″] だからこそ、こうした作品を通じて、どれだけ人命を扱う仕事が大変なことか、折に触れて企業も振り返ってはすべての項目においてチェックをし直すという作業をしてほしいものです。今は亡き、山崎豊子さんもそれを願って執筆したに違いありません。